はい、こんにちは。キザメです。
今回は、
ふみふみこさんの「楽園をめざして」
を紹介していきます。
それでは始めていきましょう。
あらすじ
芸人の弟が死んだ。まだ1歳にもならない娘と、妻・今日子を残して。兄・昇司は二人を支えるために一つ屋根の下で共同生活を試みる。しかし彼には「躁」と「鬱」という、二つの極端に異なる側面があり……。ご飯を食べ、働いて、寝て、起きる。当たり前の生活もままならない中で、彼らは生きる希望に手を伸ばす。双極性障害当事者の著者が贈る、ステップファミリー・ストーリー。
見どころ
芸人の弟が死んだ…妻と娘を遺して。
葬式の日、
兄である昇司は弟の妻や娘に、
自分と一緒に暮らすことを提案する。
自分の整体院を開設したばかりだった弟の妻:今日子はそれに応じる。
作家兼翻訳家で在宅仕事の昇司が娘の結の面倒を見ることに…。
しかし、新生活が始まって早々にとある問題が突きつけられる。
そう!昇司は双極症と呼ばれる、
躁と鬱を繰り返す病を抱えていたのです
同居を提案した時は言わば躁状態、新生活直後は鬱状態。
そんな不安ばかりの幕開けとなった3人の暮らしが描かれる作品です。
まだまだ知らない世界がここにはありましたね
医療職ですから躁も鬱ももちろん知ってはいますが、
交互に来るとこれだけ振り幅が大きいんだって思い知らされました。
無双感と絶望感が繰り返しやってくる恐怖。
躁の時の無双感で交わした約束が
鬱の時には果たせない重荷となって絶望感を増幅させる。
双極症を抱えた人の苦悩を追体験できるとともに、
それを支える家族のしんどさも味わえる作品となっています。
生活の基本は食べて寝て…
ここまでの紹介だと、ただただしんどい作品となってしまいそうですが、
ここまでの浮き沈みの激しい双極症を描いているからこそ、
生活を整えることがより尊いものなんだと思わせてくれます。
「塩気が脱水気味な体に染み入って、枝豆の噛みごたえが失っていた食欲を蘇らせる・・・。こんな俺でも、まだ生きていていいって言ってもらえるような…。」
1巻の、自分が結ちゃんの面倒を見ると言ったにも関わらず
鬱転して満足に世話することができなかった昇司に今日子が、
無理くりおにぎりや味噌汁を食べさせるシーン。
食べることは生きること。
体が受け付けないこともあるかもしれないから、無理強いはできませんが、
健常人であっても病気を抱えていても、
ほんの一口食べてみる。
まずはそこから始めてみてもいいかもしれませんね。
また、2巻ではこんなシーンもありました。
「昇司さん、今は二人とも真剣に休みましょう。私たちの課題は『頑張らないと』を頑張ることなので」
昇司が長い鬱状態に陥る中、今日子もまた体調を崩してしまう。
休みたくても休めない辛さも、助けたくても動くことができない辛さも、どちらも実感できるシーン。
少しずつ調子が戻ってきた昇司は、今回の一件を鑑みて、真剣に双極症と向き合う決意をする。
カウンセリングを受け始めた昇司は、カウンセラーとの会話の中で、生活リズムを整えることが、症状を安定させるのに必要ということを再認識させられます。
このシーンで
休むこと、寝ることもまた生きること
なんだなと感じた次第です。
身体的にも、精神的にもどこか調子の悪い人…。
生活リズム乱れてませんか?
まずは、食べたり休んだり自分を労るところから始めてみませんか?
終わりに
ここまで
ふみふみこさんの「楽園をめざして」
を紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか?
作者のふみふみこさんは、
実際に双極症の当事者ということで、
実体験に基づくリアルな現実が描かれているのだと思います。
作中での昇司と今日子の関係を見ていると、
受け止めてくれる存在って重要だなって感じますね。
当ブログでは、これからも
漫画や小説などの紹介記事を投稿していきますので、
楽しみに待っていていただければ幸いです。
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