何気ない会話に混ぜられた息詰まる頭脳戦!「扉は閉ざされたまま」

小説紹介

はい、こんにちは。キザメです。

今回は、

石持浅海さんの「扉は閉ざされたまま

を紹介していきます。

 

それでは始めていきましょう。

あらすじ

大学の同窓会で七人の旧友が館に集まった。〈あそこなら完璧な密室をつくることができる…〉伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。自殺説も浮上し、犯行は成功したかのようにみえた。しかし、碓氷優佳だけは疑問を抱く。緻密な偽装工作の矛盾を紐解いていく優佳。開かない扉を前に、息詰まる頭脳戦が始まった…。

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見どころ

頭脳戦…楽しいですね。

いわゆる倒叙ミステリーで、

殺害シーンが描かれた序章から始まり

犯人視点で殺害前後の経過が描かれていきます。

 

舞台は東京、成城学園前駅を最寄り駅とする高級住宅街、

今回の同窓会メンバーである安東の兄が経営するペンションで繰り広げられます。

 

この同窓会は、大学の軽音サークルの中の有志で組まれた「アル中分科」のメンバーで行われる。

アル中とあることからもわかるようにお酒好きなメンバーで構成されているとともに、

全員が「臓器提供意思表示カード」を会員証としている仲間であった。

卒業以来、組まれていなかった全員が集まる場ということで、

思い出話に花を咲かせたり近況を報告し合ったりして、

楽しく時は過ぎていく。

すでに息絶えた人間がいるとも知らず・・・。

 

とある理由から遺体の発見を遅らせたかった伏見は、

昼食後の個人時間のあとから姿を見せない新山を気にするメンバーを言葉巧みに誘導し、

予防線もしっかり張り巡らせ

どうにか遺体のある新山の部屋を開けさせないように振る舞います

そんな伏見のどこに優佳が引っかかっているのか…、

そんな追い詰められていくような犯人の感覚を味わえる作品でした。

 

犯人の伏見は自身を

殺人をすると決めたときから、それも仲のよい後輩である新山を殺そうと決めたときから、自分は独りになった。当然のことだ。殺人を心に誓った瞬間から、自分は心を許せる友を持つ資格を失った。その自覚があるからこそ、うわべでは学生時代からまったく変わっていない、冷静で頼りがいのある先輩を演じることができる。卒業して六年も経つのに、その間の変化――人によっては成長と表現することもあるだろうが――を無視したような発言をすることができる。

と評しており、どこまでも冷徹に事を運ぶことができると考えています。

でも、自分のことをちゃんと知ってくれている人から見たら、

殺人を犯し、

いかに自然にふるまおうとしていても

言動の端々に見え隠れする違和感というのは拭い去れないものなんだ

というのが分かりました。

悪いことはできませんね(;’∀’)

 

なぜ、伏見は新山を殺さなければならなかったのか?

なぜ、遺体の発見時間を遅らせたかったのか?

 

そんな謎を解き明かしていく作品となっています。

 

あと、個人的な話になりますが、

以前から骨髄ドナーの登録をしていて

この本がそこに触れているとは知らずに読んで、

伏見ほどの崇高な思想は持っていませんが、

それでも背筋がピンと伸びるようでした。

私は、肥満体型なのでもう少し痩せねばと、

気を引き締めてくれた作品でもありました。

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)
久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まったその日、伏見亮輔は客室で後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か? 部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成...

終わりに

ここまで

石持浅海さんの「扉は閉ざされたまま

を紹介してきましたが、

いかがでしたでしょうか?

犯人視点で展開される作品も面白いですよね(о´∀`о)

倒叙ミステリーのオススメ作品ありましたら教えてください♪

当ブログでは、これからも

漫画や小説などの紹介記事を投稿していきますので、

楽しみに待っていていただければ幸いです。

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