はい、こんにちは。キザメです。
今回は、
道尾秀介さんの「向日葵の咲かない夏」
を紹介していきます。
それでは始めていきましょう。
あらすじ
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。Ｓ君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、Ｓ君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
見どころ
この本は、評判通りの嫌ミスでしたね。
主人公であるミチオのモノローグから始まる本作。
何やら事件があったこと、
その１年後に妹のミカが亡くなったこと、
といったことが語られています。
その事件に巻き込まれた結果の妹の死なのか…
冒頭から背筋を冷たいものが這うような、
ゾワッとする感覚がまとわりついてきます。
小学４年生の夏休み前日。
欠席したS君にプリント類を届けることになったミチオは、
S君の家で、首をつったS君を見つける。
慌てて学校に戻り先生を呼ぶのだが、
先生と警察がS君の家に行くとS君の姿はなくなっていた…。
行方不明となってからしばらくして、
S君は蜘蛛に姿を変え、ミチオの前に現れる。
そして言う…
「僕は殺されたんだ。」
こんな感じで始まっていく物語。
そうしてこの事件を妹のミカとS君の３人で調べることになります。
ミチオの家庭事情や関係者の抱える背景など、
どこか不穏な空気を常に帯びながら展開していくものの、
ひと夏の冒険めいた雰囲気もあって意外とサクサク読んでいけます。
ただ、後半に起こるある出来事で、
これまで見えていた世界観が
全くの偽物だったとわかった時…
読む手が止まるどころではなく、
きっと思考が停止してしまうことでしょう。
事件の全容は明らかになっていくものの、
その衝撃の凄まじさに、何も頭に入ってこなくなってしまいました。
私は何度か読み返して、ようやく理解できました。
そして何より、実は一番ぶっ壊れていたのはミチオ君だったとわかったときの
気持ちのやり場のなさには、
切なくなってしまいましたね。
モヤモヤとしたものが残り続ける作品ですが、
読む手が止まらなかったのもまた事実。
ほんタメでたくみさんも言っていましたが、
ぜひ、元気な時に読んでみてください。
終わりに
ここまで
道尾秀介さんの「向日葵の咲かない夏」
を紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか？
正直、読み手を選ぶ作品かなという感じは否めませんが、
それでも、この衝撃を味わってほしいと思うのもまた事実。
この作品もまた、難しい作品なのかなっていう感じですね。
まあ、不可能ではないだろうけど、
なかなかショッキングな画になりそうなので、
R-15指定は免れないでしょうね（苦笑）
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