忙しない生活を送るあなたに届け!心を休める大切さを知れる作品「西の魔女が死んだ」

小説紹介

はい、こんにちは。キザメです。

今回は、

梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ

を紹介していきます。

 

今年の「新潮文庫の100冊」フェアで手に取った作品です。

それでは始めていきましょう。

あらすじ

大好きなおばあちゃんは本物の魔女。生きる力も本物だった――。
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。

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見どころ

なんだか色んな感情に満ちた作品でした。

 

ベースとしては、まいとおばあちゃんの2人の生活が描かれています。

学校生活や通学といった社会の喧騒から離れた生活に

暖かさや心休まる感じを抱くものの、

合間合間に挟まれる近所に住むゲンジさんのことや、

まいが不登校に至ったイジメの話など、

心に陰を落とすシーンも描かれていて、

まいになったかのように、

気持ちの浮き沈みを体験できる物語だなと思いました。

 

この作品を読んで個人的に刺さったのは、

「ありがたいことに、生まれつき意志の力が弱くても、少しずつ強くなれますよ。少しずつ、長い時間をかけて、だんだんに強くしていけばね。生まれつき、体力のあまりない人でも、そうやって体力をつけていくようにね。最初は何にも変わらないように思います。そしてだんだんに疑いの心や、怠け心、あきらめ、投げやりな気持ちが出てきます。それに打ち勝って、ただ黙々と続けるのです。そうして、もう永久に何も変わらないんじゃないかと思われるころ、ようやく、以前の自分とは違う自分を発見するような出来事が起こるでしょう。そしてまた、地道な努力を続ける、退屈な日々の連続で、また、ある日突然、今までの自分とは更に違う自分を見ることになる、それの繰り返しです。」

という言葉です。

まいがおばあちゃんから魔法を教わる時に、

基礎トレーニングが必要で、特に精神力意志の力が大切だと説いています。

その際にまいが、意志の力は持って生まれたものではないのかと

聞いたときの返答となります。

 

正直、これは自分に言われているのかなと思うぐらい、グサッと来ましたね。

仕事が不規則というのもありますが、

元々のまいのように夜遅くまで起きていることが多い人間なので、

休日はぐて〜と過ごしてしまっています。

まずは家事をしっかり行うところから体を動かしていきたいなと思いましたね。

 

そして、よく寝てよく食べて、生活リズムを整えていくことだけでも

人間は立ち直ることができるんだなと思いました。

 

このことは、先日紹介した双極症を抱えた人を描いた作品

楽園をめざして』の紹介でも触れています。

きっとあなたが思う以上に生活を整えるだけでも人間のメンタルって

だいぶ回復させることができるんだと思っています。

 

忙しない生活を送っている人にこそ読んで欲しい作品です。

逃げるが勝ちということもある

作中で、まいはいじめの標的となり、

仲の良かった友達からも距離を置かれたことで不登校となっています。

ただ、おばあちゃんのもとで暮らし始めても、

漠然とながらそのまま元の学校に戻るんだろうと思っていたと語っています。

 

日本人は特に「逃げてはいけない」という気持ちを持ちがちだと思っていますが、

この作品を読むと、

置かれた環境から逃げて

一度自分の気持ちを立て直す時間を作ることって大切だなと実感させられます。

その一方で、まいのように

逃げるのは良くない

何かが変わるかもしれないと動かない

こういう選択や思想を第一に持っている人って

思いの外多いんだろうなとも思ってしまいます。

 

かくいう自分も、

何かあったとしても「行くのが当然」なことであって、

休むという選択肢は正直自分の辞書にはなかったよなと思います。

 

まあ、もちろん周囲の理解があってこその選択肢なのかもしれませんが、

休む勇気

逃げる勇気

を持つことも必要だなと感じさせられました。

Amazon.co.jp: 西の魔女が死んだ(新潮文庫) 電子書籍: 梨木香歩: Kindleストア
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終わりに

ここまで

梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ

を紹介してきましたが、

いかがでしたでしょうか?

 

「忙しない生活を送るあなたに届け」

というタイトルにした理由がわかっていただけたんじゃないかなと思います。

私自身、もう少し自分を大切にしてあげたいなと思いましたね。

みなさんもぜひ、読んでみてほしいと思います。

 

あと、本文中に出した

「楽園をめざして」の紹介記事はこちらから↓飛んでください。

【双極性障害】寝食の大切さを感じれる作品「楽園をめざして」
今回は、ふみふみこさんの「楽園をめざして」を紹介していきます。躁と鬱を繰り返す双極症の方が描かれた作品です。ふみふみこ自身が双極症当事者ということで、よりリアルに双極症について知れる作品なのかなと思います。ぜひ読んでみてほしいです。

 

当ブログでは、これからも

漫画や小説などの紹介記事を投稿していきますので、

楽しみに待っていていただければ幸いです。

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