【東京炎上】スズキタゴサクとの息詰まる心理戦『爆弾』作品紹介

小説

はい、こんにちは。キザメです。

今回は、

呉勝浩さんの「爆弾

を紹介していきます。

爆弾」は2022年を席巻した作品で

このミステリーがすごい」や

ミステリが読みたい

で1位を獲得し、

他の賞でもトップ10に顔を出しまくってきていました。

 

加えて、私の大好きなYouTubeチャンネル「ほんタメ」でも、

コラボした謎解き企画をやったりしていたので、

注目していました。

 

今回、「本屋大賞」へのノミネートを機に

手に取り、読了しましたので紹介させていただきます。

 

それでは始めていきましょう。

あらすじ

 

些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。
たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。
「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。
警察は爆発を止めることができるのか。
爆弾魔の悪意に戦慄する、ノンストップ・ミステリー。

Amazon商品紹介ページより引用
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見どころ

あらすじにある「とぼけた中年男」

これが、「スズキタゴサク」なわけですが、

いや~憎たらしい男でしたね~(苦笑)

 

「無敵の人」

これは取り調べの中で担当する刑事が

「スズキタゴサク」のことを評した言葉です。

作中では、

捕まるのはもちろん、殴られたり怒鳴られたり指を折られたり、

死刑どころかリンチだって厭わない、むしろ求めている。

というのを総じて無敵の人との表現となっています。

個人的には、上記に加えて

住所が不定であること」「名前も本名かわからないこと

記憶障害を自称していること」「ゲームとして楽しんでいる

このような点から見ても、

掴みどころのない、まさに無敵の人という印象でした。

 

また、スズキタゴサクが

わざわざ警察に捕まり、

取り調べを受ける中で爆弾に関する情報のヒントを出していったのも、

行き過ぎた承認欲求故の行動だというのが

読み進めていくと分かってきます。

行き過ぎたというのは、

「無敵の人」の話の所でも触れていますが、

ただ私のことを認めてほしい、というものではなく、

怒り、憎しみ、殺意といった

強い欲望を自身に向けてほしい。』

その思いが根底にあるからです。

そして、その欲求と向き合ってしまった人たちは、

刑事もそれ以外の関係者ももれなく、

負の感情を露にされ、

強い欲望を抱いたがゆえに

楔を打ち込まれるが如く

「スズキタゴサク」という存在を刻み込まれてしまいます。

それは読者も同じこと。

きっと読了後は

「スズキタゴサク」のことが忘れられなくなると思います。

頭の中で「うはは!」って笑ってると思います。

 

この作品は、400ページを超える大作なわけですが、

実質1日で起こった出来事が描かれています。

このことに気付いたのはこの記事を書いている時なのですが、

そうとは思えないほどの内容の濃さでした。

その多くは取調室におけるスズキタゴサクと刑事の問答が占めています。

それだけ多く「スズキタゴサク」の話術に触れていれば、

そりゃ頭から離れなくなりますよね(苦笑)

 

なんだか作品の紹介というよりも

「スズキタゴサク」の紹介になってしまいましたね。

あえて、爆弾がどうなったのかということには触れませんので、

ぜひ読んでみてほしい作品です。

ただ、一言いうのであれば、

まあイヤミスでしたね。

爆弾に関するヒントを解いたり

実際に爆弾を探したり

ドキドキハラハラする場面も多くありますし、

「スズキタゴサク」を中心とした

人間関係が明らかになっていくときもワクワクしたのですが、

結局、「スズキタゴサク」にすべて持っていかれて

重たいものがズンと残る感じです。

そこを含めて、

警察を手玉に取る悪役がここまで

際立って描かれる作品もなかなかないかなと思うので

カリスマとは言いませんが、

印象に残る悪、ぜひ触れてみてください。

Bitly

終わりに

ここまで、

呉勝浩さんの「爆弾

を紹介してきましたが、

いかがでしたでしょうか?

 

私から言えることは、

もう「スズキタゴサク」に会ってみて!

ということだけですね。

ホントに頭から離れなくなってます(笑)

 

さて、当ブログでは

この「爆弾」以外にも

本屋大賞」ノミネート作品を紹介しています。

【自分の人生を自分の意思で生きる】親や社会に縛られた男女の15年の愛の物語「汝、星のごとく」
今回は、凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」を紹介していきます。直木賞候補作であり、本屋大賞ノミネート作品でもある本作ですが、読んでみて自分を生きるってこんなにも単純ででも難しいものなんだなと改めて感じさせられました。最後は涙が止まらなかったです。ぜひ読んでみてください。

ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。

 

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今回はここまで!

ありがとうございました。

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