はい、こんにちは。キザメです。
今回は、
歌野晶午さんの「葉桜の季節に君を想うということ」
を紹介していきます。
言わずとしれたミステリーの名作です。
出版当時以下の４つの賞を獲得しちゃうくらいに
衝撃を与えた作品ですので、
ぜひ、心して読んでください。
- 日本推理作家協会賞: 第57回（2004年）
- 本格ミステリ大賞: 第4回（2004年）
- このミステリーがすごい！: 2004年版第1位
- 本格ミステリ・ベスト10: 2004年版第1位
それでは始めていきましょう。
あらすじ
「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして‐‐‐。
あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。
見どころ
この作品の読後感は、
「いや〜やられた〜(*´ω｀*)」
こんなどんでん返しが待っているとは思いませんでした。
ほんと、最初からだまされてましたね。
キヨシの存在で完全にミスリードされ、
間違ったイメージが頭に形成されてしまいました。
まあ、でもそのイメージが音を立てて崩れ去るときは
快感すら感じてしまいました（笑）
きっと、「えっ…？」と思った途端序盤に戻りたくなると思います。
さて、少し内容に触れていきましょう。
「なんでもやってやろう屋」を自称し、
日々筋トレやSEXに励む男、成瀬将虎。
そんな彼の元に、
同じジムに通う久高愛子から、
おじいさんが交通事故で亡くなったのだが、
これは保険金詐欺だったのかもしれないとの相談を受ける。
家の事情で身内にも知らせない形で調査してほしいとのことで、
元探偵という経歴もある将虎に白羽の矢が立つ。
調査に踏み切ることにした将虎だったが、
その矢先、
駅のホームで自殺をしようとしていた女性を助ける事案が発生。
その女性が麻宮さくらで、そこから2人の恋愛模様が始まっていく。
保険金詐欺の調査と麻宮さくらとのラブロマンス、
この二軸で展開される作品で、
そこに将虎の過去の話や
保険金詐欺の被害者:久高隆一郎と関わりのあった古屋節子という女性の話だったりが、
交互に章立てされていて、
今と過去を行ったり来たりしながら全貌が明らかになっていきます。
作中描かれている詐欺事件の本丸である「蓬莱倶楽部」に入り込んでいくときのハラハラ感や、
将虎の過去話のヤクザ絡みの凄惨な描写のリアルさに「うわ〜(・_・;)」ってなる感じだったりが
とても没入感をもって読ませてくれます。
あと、恐らく読み始めたときびっくりするんじゃないかと思います。
なんせ冒頭９ページにわたって、
まさかのSEXの描写から始まり、
将虎のSEX論みたいなものが展開されているからです。
ただ、
この中にポンと「ん？」と思う描写が差し込まれていたりしますので、
ぜひとも読み飛ばさず進んでいただきたい（笑）
個人的には、
作者の仕掛けたものに込められたメッセージが、
最終章で将虎が語った言葉に集約されているなと思っていて、
ミステリーとしての驚嘆の気持ちが強い中で、
とてもヤル気を掻き立てられる作品だったなとも感じています。
仕掛けにモロに関わってくるので、
将虎の言葉をここに載せることができないのが口惜しいのですが、
ぜひ読んでみてほしいですね(๑˃̵ᴗ˂̵)
終わりに
ここまで
歌野晶午さんの「葉桜の季節に君を想うということ」
を紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか？
こういう衝撃を受けられるから
どんでん返しはたまらんですよね。
タイトルにもつけましたが、
この作品はさすがに映像化不可能だと思いますので、
ぜひ、小説で味わってみてください。
当ブログでは、これからも
漫画や小説などの紹介記事を投稿していきますので、
楽しみに待っていていただければ幸いです。
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