【覚え違い】【図書館】【司書】「100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」読んでみた!

ビジネス書

はい、こんにちは。キザメです。

今回は、

「福井県立図書館 100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」

を読みましたので、紹介させていただきます。 

 

私は普段あまり図書館は利用しないのですが、

本屋に行っても中々タイトルを思い出せなかったり、

うろ覚えで検索に引っかからなかったりすることがあります。

この本を読んで、

「あ~自分もこんな覚え違いしてたな~」

という親近感や

「この間違い方でも探し出せるの凄い」

という司書さんへの尊敬の念を感じられました。

 

この記事では、

個人的にツボった“覚え違い”の紹介とともに、

作中で書かれているレファレンスサービスについても

触れていきたいなと思っています。

レファレンスサービスって何?

と思った方はぜひ読んでいってください。

 

この本を読んで

私は確実に図書館に行ってみたくなりました(笑)

 

それでは、始めていきましょう。

概要

利用者さんの「書名の覚え違い」を、

司書さんが探偵のように「解決」。

クイズ感覚で楽しめる、

公共図書館が贈る究極のエンターテイメント!

本書裏表紙より引用

 

この作品の舞台である福井県立図書館では、

カウンターで出会った“覚え違い”をリストにしてウェブで公開しています。

それが、「覚え違いタイトル集」です。

福井県立図書館では、

15年以上前に当時の館長から

「レファレンスサービスをもっとアピールするにはどうしたらいいか?」

という議題が提示されたそうです。

このレファレンスサービスというのは、

簡単に言うと、

利用者が探している“情報”にたどりつけるよう

司書がお手伝いをする事を言います。

 

利用者)「こんな本を探しているのですが」

司書)「著者の名前は分かりますか?」

   「どこで本のことを知りましたか?」

   「いつ頃出版されたものかわかりますか?」

 

このように利用者に質問を重ねたうえで正解を見つけていく

一連の流れがレファレンスサービスなのだそうです。

そして、

このレファレンスサービスを知ってもらうために、

注目されたのが「覚え違いタイトル集」です。

元々は、

職員間で「どんな事例があって、どう対応したか」

を共有するために記録していたのだそうですが、

前述の課題が提示された際に、

改めてこの記録を見返すと、あまりに面白く、

職員だけで共有するのはもったいないということになり、

公開に踏み切ったそうです。

 

ただし、ただ面白いというだけではなく、

  • 間違えやすいポイントに気付くようになり、自分で本にたどり着くためのヒントになるのではないか
  • 安心して相談していただけるのではないか

という点も狙いとしてはあったようです。

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覚え違いタイトル集

ここでは、本書に掲載された“覚え違い”を5つ紹介します。

個人的に面白いと思ったものや、

それはムズイよというものを選んでいます。

 

一応、利用者からの相談を最初に提示して、

スクロールすると正解が分かるような形にしたいと思いますので、

一緒に正解を考えてみてください。

 

 問1:「年だから解雇よ」みたいな本なんですが…。

 問2:ドラマ化した「私、残業しません」って本ありますか?

 問3:村上春樹の「とんでもなくクリスタル」はどこですか?

 問4:「これこれちこうよれ」ありますか?

 問5:「ブレードランナー」ありますか?

さあ、どうでしょう。

みなさんはこれを聞いて何を探しているのか検討が付きますでしょうか?

少し考えてみましょう。

 

 

 

 

  

 

 

 

さあ、利用者はどんな本を探していたのか?

確認してみましょう!

 

回答1:「年だから解雇よ」みたいな本なんですが…。

「トシ、1週間であなたの医療英単語を100倍にしなさい。できなければ解雇よ」でしょうか。

…「年だから解雇よ」からのイメージでは、人生逆転劇かな?とは考えましたが、まさか医療英単語の本とは思いませんでした。「年」も「トシ」と人名だったわけで、これは難しいですね。

 

回答2:ドラマ化した「私、残業しません」って本ありますか?

「わたし、定時で帰ります。」ですね。

…これはドラマ化という点で分かりやすかったかもしれません。ただ、私的にはドクターXの「私、失敗しないので」が頭をよぎったりもして、ちょっと悩んでしまいました。

 

回答3:村上春樹「とんでもなくクリスタル」はどこですか?

村上龍、「限りなく透明に近いブルー」のことでしょうか。

…タイトルも作者も違うパターンですね。これはどう質問していくと「限りなく透明に近いブルー」に行きつくのか気になりますね。それくらい、近いようであまりかすっていない間違いだったなと思いました。

 

回答4:「これこれちこうよれ」ありますか?

「日日是好日」でよろしいでしょうか。

…なんだか可愛い間違い方ですね。でも司書側だったら確実に「えっ?もう一度教えてください…。」ってなりそうですね。

 

回答5:「ブレードランナー」ありますか?

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」ならございます。

…これは、映画「ブレードランナー」の原作が「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」と知っているかどうかが鍵のようです。しかも、実際に「ブレードランナー」という小説もあるようなのでややこしいですね。

 

ここまで、5つの事例を紹介しました。

いや~なかなか利用者の探し求める作品を見つけ出すのは難しそうですね。

この本では、この5事例を含め90もの事例が掲載されています。

また、福井県立図書館のホームページでは、

日々覚え違いの情報が更新されていて、

5/23時点で1057もの事例が掲載されていました。

こちらも合わせてご覧ください。

 

福井県立図書館ホームページ

福井県立図書館 | トップページ
福井県立図書館のホームページです。

レファレンスサービス

さて、ここまで“覚え違い”の事例を紹介してきましたが、

実際は本のようにすぐに答えが出るわけではなく、

質問を重ねていくことで見つかる、

要はレファレンスサービスによって導き出されるもののようです。

これまで何度か出てきている、

“レファレンスサービス”ですが、

もう少し掘り下げていきましょう。

 

レファレンスサービスとは、

司書が図書館の資料等を用いて

利用者のみなさんの調査・研究をお手伝いすることです。

資料の案内に加えて、

お探しの情報に関連する機関などをご紹介することもあります。

学術的な問い合わせに限らず、

身近な事柄に関する調べものももちろん対象にしています。

 

さらに細かく言えば、

直接的サービス:利用者からの質問に対して回答する。

間接的サービス:利用者が調べものをしたり資料を利用したりしやすいように環境を整える。

なお、“覚え違いタイトル集”は、

直接的サービスをほかの利用者の助けになるようにリスト化し

公開して間接的サービスにつなげたものになります。

 

サービスの利用で最も多いのは、

「この本、ありますか?」という本の所蔵についての相談。

その他には、

「自分の先祖の歴史をたどりたい」

「地元の偉人の歴史を調べたい」

「この額縁に飾られた漢文の意味が知りたい」

など、様々な相談が寄せられるそうです。

 

このように、

利用者からの質問を受けることは図書館の業務そのものであるものの、

実際は、

利用者から「お忙しいのにすいません」や

「こんなこと聞いていいのかわからないんだけど…」

といった声が聞かれることも少なくないようです。

 

「なんでも聞いてもらえる環境をつくろう」

こういう意識の元、レファレンスサービスに力を入れ、

その取り組みの一つとして出版されたのが本書ということでした。

 

みなさんも、

「読みたい本が見つからない。」

「作品の名前が思い出せない。」

「この調べものに関する本は何かないか。」

こんな時は司書さんを頼って相談してみましょう!

司書さんたちもみなさんからの相談を待っていると思いますよ。

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終わりに

ここまで

「福井県立図書館 100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」

を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

本書ではこの他に

“図書館での検索のコツ”や

“司書の仕事”、

“「ドッジボールのドッジって何?」という相談に対して行われた実際のレファレンス”

など、

覚え違いタイトル集以外にも楽しめる要素がたくさんありますので、

ぜひ読んでみていただければと思っております。

冒頭でも話しましたが、

この本を読んで実際に図書館を利用したくなったので、

今度近隣の図書館に行ってみたいと思います!

新たな出会いに期待を膨らませたところで、今回は締めるとしましょう。

今回はここまで!

ありがとうございました。

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