【悪意の連鎖】死刑囚が短歌に込めた真意とは?「出版禁止 死刑囚の歌」

小説紹介

はい、こんにちは。キザメです。

今回は、

長江俊和さんの「出版禁止 死刑囚の歌」

を紹介していきます。

それでは始めていきましょう。

あらすじ

 『出版禁止』は第2弾も、やっぱり、すごかった! 幼児ふたりを殺した罪で、確定死刑囚となった男。鬼畜とよばれたその男、望月は、法廷でも反省の弁をひとことも口にしなかった。幼い姉弟は死ぬべき存在だった、とも――。本書の「編纂者」はこう書いている。「人の悪行を全て悪魔のせいにできるなら、これほど便利な言葉はない」。あなたには真実が、見えましたか?

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見どころ

いや〜

今回も結末には驚かせてもらいました(゚∀゚)

読み返してみると、

「あ〜…確かにな〜…」「く〜、都合よく解釈しちゃってたな〜」

っていう、苦虫を噛み潰したような気持ちになりました。

ただ、やっぱりルポの形式で展開されると、

当事者や周辺の人達の心情がよりリアルに伝わり、

かつ、ルポを書いている人が事件に対して一進一退を繰り返し、

それに対して一喜一憂する気持ちも共有されるので、

この世界観にどっぷり入り込んじゃって、

読む手が止まりませんでしたね。

 

この作品の主眼としては、

1993年に起こった『柏市・姉弟誘拐殺人事件』において死刑判決を受けた望月被告、

彼はなぜ、

特に接点を持たなかった家族の子供二人を殺害しなければならなかったのか…?

という点に向けられます。

加えて、事件から22年後の2015年、

『向島・一家三人殺傷事件』が起きるのですが、

この事件の被害家族は、前述の事件の被害家族だった小椋家でした。

これは果たして偶然なのか?

既に死刑が執行された望月の意思を継ぐ者がいるのか?

これらを掘り下げていく形で展開されていきます。

 

途中、望月が獄中で読んだとされる和歌が出てきます。

これは、凶行に及んだ際の心情や情景を歌っているとされていますが、

これらの歌には和歌におけるとある技法によって望月の真意が残されています。

これにノーヒントで気付ける人はいるのでしょうか?

 

この和歌に込められた真意含め、全体を流れで読むと真実の姿が見えてきます。

正直、この2つの事件の真実の姿を目の当たりにしたとき、

抱く感情は『胸糞悪さ』でした。

この作品のどこにそれを感じたのかは、

ぜひ、読んで実感していただきたいですが、

積もり積もった悪意の連鎖の恐ろしさを実感することでしょう。

自分が向けた悪意は小さなものだったかもしれない…、

でも、向けられた人間がそれをまた別の人間への悪意として発散してしまったら…、

それはいずれ、抑えきれない憎悪となって

誰かに牙を向くのかもしれない…。

 

誰かが何処かで止めなければ!

きっとこんな事件が何処かで巻き起こされてしまいますね…。

出版禁止 死刑囚の歌(新潮文庫) (禁止シリーズ)
『出版禁止』でミステリー界を瞠目させた長江俊和氏。巧みに張りめぐらされた伏線と、きわどく忍び込ませたトリックに、読んだ後、「騙された! 」「えーっこういう話だったの?! 」と読者諸氏の絶叫と驚嘆をひき起こした。ミステリーとしてのクォリティの...

終わりに

ここまで

長江俊和さんの「出版禁止 死刑囚の歌」

を紹介してきましたが、

いかがでしたでしょうか?

 

このシリーズはやっぱり面白いですが、

ズンって残るものも大きいので、

シリーズとして読み込むには期間を要しますね。

次に読むのが「出版禁止」なのか「掲載禁止」なのかは悩むところですが、

いずれにしても、読むことには変わりありませんので、

気長にお待ち下さい。

前作『出版禁止』の記事リンクを貼っておきますので、

気が向いたら読んでみてください。

【フェイクドキュメンタリー】あなたはこの結末を思い描けるか⁈【出版禁止】作品紹介
今回は長江俊和さんの「出版禁止」を紹介します。

 

当ブログでは、これからも

漫画や小説などの紹介記事を投稿していきますので、

楽しみに待っていていただければ幸いです。

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