はい、こんにちは。キザメです。
今回は、
青崎有吾さんの「早朝始発の殺風景」
を紹介していきます。
それでは始めていきましょう。
あらすじ

青春は、気まずさでできた密室だ。今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。始発の電車で遭遇したのは普段あまり話さない女子。二人は互いに早起きの理由を探り始め……(表題作)。部活の引退日、男同士で観覧車に乗り込んだ先輩と後輩。後輩には何か目的があるようだが(「夢の国には観覧車がない」)。不器用な高校生たちの関係が小さな謎と会話を通じて少しずつ変わってゆく。ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイムで進行する五つの青春密室劇。登場人物総出演、読んでのお楽しみのエピローグ付き。
見どころ
5つの短編からなる短編集です。
どの作品も、
1時間に満たない時間での出来事が展開されていて、
かつ、登場人物二人ないし三人だけの空間を切り取っているので、
登場人物たちの時間経過と読んでいる私達の時間経過がリンクして、
とても入り込みやすく感じましたし、
切り取られた場面も、
通学の電車の中、ファミレスの席、観覧車の中、公園の休憩所、同級生の部屋、
などなど誰もが一度はいたことがあるであろう空間なので、
場面の想像も容易にできるかと思います。
そんな日常の一コマの中に、
「なんで?」という違和感が入り込み、
謎解き…というか疑問の解消という要素も加わってきます。
その疑問の解消を楽しむ面白みもこの作品の好きな点ではあるのですが、
個人的には、
このたかが20〜30分という時間が、
これまでのクラスメイトとしての1年間であったり、
幼なじみとして過ごしてきた時間を、
軽々と超えてくるような、
やり取りと思考過程の濃さを生み出していて、
結果、より深い繋がりに至る…。
そういう点が結構好きだったりします。
好きな作品
さて、ここからは好きな作品な話をしていきたいと思います。
冒頭でも触れたように
この作品は5つの短編からなります。
「早朝始発の殺風景」
「メロンソーダ・ファクトリー」
「夢の国には観覧車がない」
「捨て猫と兄弟喧嘩」
「三月四日、午後二時半の密室」
表題作である「早朝始発の殺風景」の
お互いが、始発電車に乗り合う理由を探り合う展開も好きなのですが、
個人的に一番好きなのは、
「メロンソーダ・ファクトリー」ですね。
仲良し3人組がファミレスで、
学園祭に向けてのクラスTのデザイン案を話し合う話です。
別のクラスメイトの案と視点人物である真田さんの案が提示され、
3人のうちの一人、ノギちゃんは真田さんの案に1票入れるのですが、
もう一人、真田さんの幼なじみでもある詩子はもう一つの案のほうが良いと言う。
それ自体は別にふつうのことのように聞こえると思いますが、
これまでの付き合いから否定されると思っていなかった真田さんは戸惑ってしまいます。
加えて理由を語ろうとしない詩子に段々とイライラしてしまい、
ギスギスした雰囲気が3人を包みます。
暗礁に乗り上げそうな中、
ノギちゃんのある気づきが
すべての符合を結びつけてくれます。
今起きていることも、過去にあった出来事も、
すべてが綺麗に合点のいく展開には、
お見事の一言に尽きますね。
「メロンソーダも、ちゃんとメロンの味がするよね」
の一言がいい味を出しています。
どれだけ、付き合いが長くても知らないことってあるし、
逆に付き合いが長くなったからこそ今更話せないことだってあると思います。
そんな事情が生んだ気まずさという心理的密室。
そこに1つの気づきという風が吹き通ることで、
いっきにすべての窓が開き、
閉塞感から解き放たれる。
そんな感覚が味わえる作品だと思います。
他の作品も、伏線回収があってほどよい読後感を味わえますので、
ぜひ手にとって見ていただければと思います。
終わりに
ここまで
青崎有吾さんの「早朝始発の殺風景」
を紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか?
40ページほどの短い物語の中で、
あれだけふんだんに伏線を散りばめて、
きっちり回収し切る話の組み立て方には
惚れ惚れしてしまいました。
ぜひ青酢酸の他の作品も読みたいと思いましたね。
当ブログでは、これからも
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楽しみに待っていていただければ幸いです。
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