はい、こんにちは。キザメです。
今回は、
西澤保彦さんの「七回死んだ男」
を紹介していきます。
それでは始めていきましょう。
あらすじ

高校生の久太郎は、同じ一日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特殊体質を持つ。資産家の祖父は新年会で後継者を決めると言い出し、親族が揉めに揉める中、何者かに殺害されてしまう。祖父を救うため久太郎はあらゆる手を尽くすが――鮮やかな結末で読書界を驚愕させたSF本格ミステリの金字塔!
見どころ
いや〜面白かったですね
主人公が「反復落とし穴」と自称する、同じ日を繰り返す現象。
それ故に、祖父の死というショッキングな出来事が、
全然シリアスではなく、なんならコミカルに描かれていて、
楽しく読み進めることができました。
この作品は、まず1回目の祖父の死体発見シーンから始まります。
しかし、主人公で視点人物である久太郎の語りがすでに興味深くて、
「そんなことが起こるはずがない。」
「起こるはずがないということを僕は既に既成事実として知っているのだ。」
「いや正確に表現すれば一周目の一月二日には何事も起こらなかった。」
こう語られていて、
『おお!これが噂に名高い「反復落とし穴」か!』
ってワクワクしちゃいました。
その次の章では、
久太郎の持つ特異体質「反復落とし穴」についての説明が展開されるのですが、
この語りがまた面白い!
懐かしき涼宮ハルヒの憂鬱「エンドレスエイト」を彷彿とさせてくれて
ワクワクしちゃいましたね。
(時系列的に本作とハルヒのどちらが先かは知りません。
私の知った順ということでご容赦ください。)
そんなテンションのまま入っていく本編。
思いの外、ギクシャクしていて、
久太郎の祖父に当たる渕上零治郎とその三人の娘たちの人生が中々凄くて、
これだけでもドラマになりそうな感じでしたね。
そして、今年の新年会は、更にピリつく要因が…。
そう、後継者の指名です!
詳細は是非読んでほしいのですが、
久太郎的表現で言う一周目は、後継者も決まらず、
祖父が死ぬということもなく、久太郎は祖父宅をあとにするはずでした。
しかし、目が覚めると変わらぬ祖父宅の天井…。
「またか…。」
と落胆する久太郎をよそに、二周目から繰り返される祖父の死。
一体誰が…?
こんな感じで展開されていく作品となっています。
祖父の死を止めようと主人公が行動を変えるたびに見えてくる、
その日に起きていたことの全体像。
周回を重ねていくたびに犯人と思われる人が変わっていく展開。
最終決定回(九週目)に向けて、行動を固めていかなければいけないにも関わらず、
後半周になるにしたがって増えていく想定外。
乗り越えたと思ったところで発覚する見落とし。
主人公としても、読者としても、
違和感が残ったまま迎える次の日で明かされる真実の姿には、
「うわーやられたー」ってなると思います。
確かに「ん?」というシーンは何度もあった…。
読み返せば「あー確かに…!」ってなる…。
いや、でも、気づかんて(T_T)
とても楽しい作品でした♪
終わりに
ここまで
西澤保彦さんの「七回死んだ男」
を紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか?
西澤保彦さんは2025年11月9日にお亡くなりになられたということです。
初読みの立場ではありますが、
御冥福をお祈りいたします。
初読みではあるものの、
とってもコミカルで読みやすい文体だなって思いましたので、
今後も色んな作品を読んでみたいなと思っています。
ぜひ、おすすめ作品ありましたら教えてください。
当ブログでは、これからも
漫画や小説などの紹介記事を投稿していきますので、
楽しみに待っていていただければ幸いです。
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ありがとうございました。

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