【再読必至】最後の写真が示す真実を見抜け!道尾秀介 「いけない」

小説紹介

はい、こんにちは。キザメです。

今回は、

道尾秀介さんの「いけない

を紹介していきます。

この作品は、出版された時から気になっていて、

読みたかったのですが、時期が合わず見送っていたのですが、

今回文庫化されたということで、

迷わず購入しました。

最後の写真を使っての種明かしは読んでいて楽しかったです。

それでははじめていきましょう。

あらすじ

①まずは各章の物語をお楽しみください。

②各章の最終ページにはある写真が挿入されています。

③写真を見ることで、それぞれの”隠された真相“を発見していただけたら幸いです。

—ラスト1ページ、あなたの読んでいた物語はがらりと姿を変える。”騙されてはいけない、けれど、絶対に騙される“2度読み必至の驚愕ミステリ。

本書裏表紙より引用

感想

タイトルにも書きましたが、この作品は再読必至です。

もはや読み返さずにはいられないんじゃないかなと思います。

実際わたしも何度も読み返しました。

その要因としては、やはり最後の写真にあります。

ただ、この写真は、

本編で描かれなかった

真相につながる情報が写っているので、

これによってひっくり返るというよりは、

「あ~そういうことか~」

と腑に落ちるという感じかなと思います。

でも、お安心ください。

本編中に「ええっ!」

となる場面はいくつもございますので(笑)

 

それでは、本編のほうにも少し触れていきたいと思います。

 

この物語は、

白沢(はくたく)市と蝦蟇倉(がまくら)市という

隣り合う2つの市が舞台となっています。

本編は次の4つの章で構成されています。

第1章:弓投げの崖を見てはいけない

第2章:その話を聞かせてはいけない

第3章:絵の謎に気づいてはいけない

終章:街の平和を信じてはいけない

各章の最後に1枚の写真が提示されていることからもわかる通り、

各章で別々の事件が起こっています。

ただ、それぞれの話が地続きで繋がりを持っているので

単体としても楽しめますし、

全体の話としても楽しめるかなと思います。

 

また、この作品では本編に入る前に

本書のご使用方法」と題されたページがあります。

ここでは、裏表紙に書かれていることに加えて、

各章のヒント(?)と思われる一文が書かれています。

第1章:死んだのは誰か?

第2章:なぜ死んだのか?

第3章:罪は誰のものか?

終章:????????

 

個人の感想としては、

このヒント(?)のおかげで写真の意味が分かる反面、

このヒント(?)のおかげで途中ミスリードされそうにもなりました(笑)

まあ、そのミスリードのおかげで、

終盤の展開に驚かされたりもします。

 

要は、面白いから読んでみてってことですね。

 

ただ、最後まで読んだとき、

本編中で自殺の名所とされている

弓投げの崖

の存在感が際立ったような気はしますね。

 

怖い意味で…。

 

これは、勝手な解釈ですが、

弓投げの崖を見てはいけない

というのは、

自殺に見せかけた殺人を起こした人間が広めた嘘の話

だったのではないかと終章のタイトルを見て考えてみたり…。

 

 

終わりに

ここまで道尾秀介さんの

いけない

を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

最後、少し怖い感じの締めとなってしまいましたm(__)m

 

実際面白かったのですが、

現実にある自殺の名所の認識が

覆された感覚です。

 

霊的なものではなく人為的な 

 

まあ、私の勝手な解釈なので

気にせず読んでみてもらいたいです。

 

また、9月22日には

いけないⅡ」が刊行されるようです。

今度は文庫化まで待たず、手に取りたいと思います。

また、この他にも道尾作品の紹介記事を書いていますので、

ぜひ読んでみてください。

この作品も写真を使っています!

【ショートストーリー】写真から生まれた物語は繰り返し読むことで味が出る!『フォトミステリー』作品紹介
今回は、道尾秀介さんの『フォトミステリー』を紹介していきます。作品が出るたびに新感覚を読者に与えてくれる道尾先生の新作です。写真から生まれた短い物語に引き込まれること間違いなし!ぜひ読んでみてください。

こちらは、「音」が物語に組み込まれた異色のミステリーです。

【QRコード】新感覚!音声が導く真相に震えろ!『きこえる』作品紹介
今回は、道尾秀介さんの「きこえる」を紹介していきます。この作品は、作中にQRコードが出てきて、それを読み取り聞こえてくる音声を聴くことで、物語の真相が明らかになる形式の作品です。正直に言って、楽しい読書体験でした。ぜひ皆さんにも味わっていただきたい作品です。

 

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今回はここまで!

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