はい、こんにちは。キザメです。
今回は
鉢谷くじらさんの「親に売られた私の幸せな家族」
という漫画を紹介していきます。
Twitterやpixivで話題となっているようですね。
私はネット広告に流れてきたものを見て気になっていたので
書籍化にあたって購入した次第です。
読むと
家族って何だろう?って考えてみたり、
自分の境遇に感謝したくなる作品でした。
まだ2巻が出たばかりの作品ですが、
みなさんに知ってほしいなと思い
記事にしています。
それでは始めていきましょう。
あらすじ
親に金で売られ、奴隷の身に落ちたソフィア。
奴隷として複数の主人に売買され、
行きついた先は、
サディストとして悪評高い
オルドリッジ家の当主・ウィリアムのもとであった。
待ち受けるであろう、
おぞましい境遇を想像しつつ、
気丈に立ち振る舞おうと心に誓ったソフィアだったが、
ウィリアムから差し伸べられた手はあたたかな優しさに満ちていて―――。
不幸な奴隷少女が新しい家族と共に
幸せになるまでの物語。
本書1巻裏表紙より引用
オルドリッジ家に奴隷として買われた少女・ソフィア。
しかし、オルドリッジ家では奴隷ではなく、
家族として扱われる日々。
戸惑い、疑いの目で見ていたソフィアでしたが、
主人のウィリアムをはじめ、
他の使用人たちの温かい言葉や触れ合いを通じて、
オルドリッジ家の一員として生きていくことを受け入れていきます。
そんな中、
不意に知ることとなった街の人のオルドリッジ家に対する悪評に、
憤りを隠せないソフィアは、
自分がちゃんと成長することで、
オルドリッジ家に向けられる世間の目を変えたいと決意するのでした。
見どころ
血の繋がりはなくても互いを思いやり尊敬し合える家族の姿
もうこの作品はこれに尽きるのかなと思います。
オルドリッジ家に暮らす使用人たちはみな、
奴隷として売りに出され、そしてウィリアムに買われています。
この家には、
3人の使用人がいます。
・トマ(中央)
記憶が3日毎にリセットされてしまうため、
売りに出され、最後まで売れ残っていた。
・シャーリー(右)
「不幸を呼ぶ悪魔の目」を持ち、
あらゆる不幸の原因とされ、挙句奴隷商に売りに出された。
・アイザック(左)
ウィリアムが最初に買った奴隷。
教師だったようだが、奴隷となった経緯はまだ不明。
このように、それぞれに奴隷になるに至った事情があります。
ウィリアムは
「人間は、売れ残ると処分される。
ただ…私は、そういう人間を見るのはもう
たくさんなんだ。」
という思いのもと、
買ってきた奴隷たちを家族として迎え入れ、
共に暮らしています。
各使用人(奴隷)たちも、
自身の境遇と
ウィリアムの思いと受けてきた恩から、
新しく来た奴隷(ソフィア)
に対しても優しく接し、
受け入れてくれています。
このように温かなオルドリッジ家ですが、
ウィリアムは、使用人たちの幸せを願いつつも、
自身は決して許されてはいけないという感情を持っています。
これは、
ソフィアが
オルドリッジ家の評価を覆すため
学校に行くことを決意した時も
複雑な表情をしたことからもうかがうことができます。
この思いの背景には、
オルドリッジ家がおこなっていた家業と
ウィリアムの家族が亡くなるに至った火事における
ウィリアムの関りが影響しています。
しかし、その話を聞いたソフィアは
「あんたが助けたからあたしは生きてる!
ごちゃごちゃ言ってねえで私を育てろ。
あんたの全力をもって
クソみたいだったあたしの人生を救ってみせろ。」
「あたしに人生をかけろ
ウィリアム・オルドリッジ!!!」
と発破をかけるのです。
きっと、ウィリアムにとっては
他の使用人たちの時と同様に
彼らの人生が良きものになってくれればいい
という意味合いに過ぎない買い物だったんでしょうが、
ソフィアは予期せず自身が背負って生き続けるつもりだった
贖罪の気持ちを軽くしてくれましたし、
また、使用人たちから見ても、
感謝していてもそれ以上の行動がとれなかった
ウィリアムに対して、
オルドリッジ家の悪評を覆そうと
行動を起こしたソフィアの存在には
感謝が尽きないのではないでしょうか。
ウィリアムは各使用人に不自由ない生活を送らせ、
使用人たちはウィリアムに尽くす。
そんな、屋敷内だけで完結していた平穏さに
ソフィアが風穴を開け、世間をも巻き込んだとき、
どんな変化が起きるのか?
今後の展開が楽しみです。
終わりに
ここまで、
「親に売られた私の幸せな家族」
を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
互いを思い合う優しい気持ちと
自分を救った人が悪く言われるのは嫌だという
まっすぐな好意を感じ取れる作品かなと思っています。
まだ2巻が出たばかりの作品ですので、
全然追いつけます(笑)
この機会に手に取ってみてください。
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今回はここまで!
ありがとうございました。
追記①3巻発売
2023年10月12日に3巻が発売されました。
「人を自分と同じ人間として思いやれるということは、皆ができることではない。何にも変えられない誇りだ。」
オルドリッジの評価を変えたい、
級長になりたい、
そんな想いとは裏腹に自分が勝つことの怖さも自覚したソフィア。
ただただ勝ち上がっていくのではなく、周りのことも思いやれる優しい娘に育ちましたね
そして、その行動は級友を増やし、自分のやりたいことへの一歩を踏み出させてくれる。
いい形で歯車が回ってきた…
かと思っていたのですが、
ソフィアの預かり知らぬところで、別の歯車も動いていて…
オルドリッジ家に対する世間の目はどこまで行っても変わってくれない
ということをまざまざと突きつけられるのだった
追記②4巻発売
2024年3月12日に最終4巻が発売されました。
奴隷身分からの解放…
ディオニスもオルドリッジも根底にある考えは同じなはずなのに、
どうしてこうも相反するようになってしまったのか…
「ソフィアもトマも、あなたたちが知らない時間も生きて、たくさんのことを感じている人間です。
それも考えず自分勝手に振り回して簡単につれていけるなんて思わないで!」
ディオニスが訪問してきた時の、シャーリーの言葉はカッコよかったですね。
最後、
ディオニス邸が火事になった際のソフィア・オルドリッジとディオニスの行動の差が、
そのまま家族に向けてきた愛情の差だったのかな
時は流れ数年後。
自らの力でオルドリッジ家の汚名を晴らすことのできたソフィア…
素敵な女性になりましたね(ノД`)・゜・。
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