はい、こんにちは。キザメです。
今回は、
米澤穂信さんの「黒牢城」
を紹介していきます。
それでは始めていきましょう。
あらすじ

第166回直木賞受賞! ミステリ史に輝く金字塔
本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。このままでは城が落ちる。兵や民草の心に巣食う疑念を晴らすため、村重は土牢に捕らえた知将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めるが――。
事件の裏には何が潜むのか。乱世を生きる果てに救いはあるか。城という巨大な密室で起きた四つの事件に対峙する、村重と官兵衛、二人の探偵の壮絶な推理戦が歴史を動かす。
見どころ
いや〜⋯
なんか凄く重厚な作品でしたね。
史実に基づいているということもあり、
いつ織田軍が攻め込んでくるのか?
毛利の援軍はいつ来るのか?
城内に謀叛を企てるものはいないのか?
そんな荒木村重の抱く緊迫感と、
次第に忠義が崩れ組織として崩壊していく様が、
手に汗握らせ、
心拍数が自然と上がり、
かと思えばヒュッと寒気が襲ってくるような作品でした。
その中に組み込まれる不可思議な出来事。
- 警固のある中で起きた凶器なき殺人
- 首の挿げ替えと誰が大将を討ち取ったのか
- 見張りのある中での殺人
- 雷に打たれた謀叛人に向け放たれた銃弾は誰が打ったのか
ひとつひとつの謎が、
史実を壊さないように組み立てられていて面白かったですし、
それでいて、解かなければ城内の士気や籠城の成否に関わってくるという
放っておけない理由もしっかりしていて、
とても読み応えがありました。
そして、4つの謎が導くある結論には、
「これはれっきとしたミステリー作品や⋯」
と驚嘆してしまいました。
また、牢獄に囚われているため、
ある意味安楽椅子探偵的なポジションにいる黒田官兵衛が
いい味出してるんですよね。
天才軍師ここに極まれり!
まあ、これが荒木村重にとっていい言葉かは、ぜひ読んでみてください。
摂津国の武将:荒木村重が織田信長に反旗を翻し
城主を務める有岡城に籠城したことから始まった
「有岡城の戦い」
この顛末を荒木村重視点で描かれた本作ですが、
城の内外でこれだけ裏切りが起こってしまう時代背景を思うと、
家臣の気持ちを繋ぎ止めるのも相当の配慮が必要だったろうなと思いますよね。
そんな世の中だからこそ、
一向宗やら南蛮宗やらといった信仰に祈りを捧げる人が多くいたんだろうなって
考えさせられました。
そして村重の妻:千代保の言った
宗門の教えにもなき片言隻句が人を惑わすのもこの世なら、
いつわりの奇瑞が人を救うのもまた、この世の習いではございますまいか。
この言葉は、現代にも通ずる言葉だなって思いました。
また、各章の最後が
「〜の最期は誰も知らない。」とか
「〜と伝える史書は、一切見つかっていない。」
みたいな締め方をされていて、
これに、フィクションの挟む余地を感じさせつつ、
有岡城の向かう結末に対する仄暗い雰囲気も余韻として残していて、
個人的には好きな表現でした。
これを機に、日本史やこういう時代小説に興味を持って
読み漁ってみるのも楽しそうだなって思いました。

終わりに
ここまで
米澤穂信さんの「黒牢城」
を紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか?
個人的には、初の時代小説でしたが、
やはり言葉遣いや土地・人名の読み馴染みのなさに苦戦して、
物語に入り込むのに時間がかかってしまいました。
これはファンタジー作品でも同じなのですが、
小説を読む時に、舞台情景をイメージしながら読んでいるので、
自分がイメージしやすい現代社会から外れた世界観では、
どうしても自分の想像力の乏しさから情景が浮かばず、
物語の世界に入っていけなくて読むのが遅くなってしまうんですよね。
少しずつ手を出していって慣れていきたいですね。
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