はい、こんにちは。キザメです。
今回は、奥野宣之さんが書かれた
「読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]」
を読みました。
得たことが多くありましたので、紹介させてください。
この本は
- 読書ノートを作りたいと思っている人
- 読書は好きだけど、読んだ内容が頭に残らないと悩んでいる人
- 知り合いに本などを紹介したいけど、うまく伝えられない人
このような人にお勧めしたいです。
私自身、マンガや小説、本書のようなビジネス書など、
本をよく読むのですが、
「この本は面白かった」
「この本はタメになった」
とは思うものの、
「具体的にどこが?」
と聞かれると、ちゃんと伝えられず、
もどかしい日々を送ってきました。
職場の同僚やYouTubeで本を紹介している人たちを見て、
どうしてこんなに上手に伝えられるんだろう?
と思っていたところに出会ったのがこの本でした。
この本を読んでから読書ノートを作るようになりましたし、
このブログのメインテーマとして本の紹介を入れたのも、
この読書ノートを活かしたいという思いからでした。
本書を読んで私自身
- 読書ノートを作るようになった
- 本の内容が記憶に残るようになった
- 人に紹介するときに伝えやすくなった
といった変化を少しずつ感じてきているところです。
さて、
このように私の読書生活に影響を与えてくれた本署の紹介を始めていきましょう。
「読みっぱなし」では読んでいないのと一緒
みなさんは、
「この本は学生の時に読んだけどタメになったよ」
と人に話したものの、
- どんなことが書かれていましたか?
- 特に気に入ったくだりはどこですか?
- どんな影響を受けましたか?
- どういった点が優れていますか?
こう聞かれたときに、
なかなか答えられないということはありませんか?
まさに、この本に出会う前の私ですね(苦笑)
著者は、はじめにの中で
必要なのは「取り入れる技術」
と言っており、
- 1冊1冊から、きちんと自分なりに何かを学ぶこと
- 自分が今求めていることに応えてくれそうな本を、1冊1冊しっかりと選ぶ。そしてその1冊と真摯に向き合い、本から学ぶ努力を重ねること
- 本から得た知識を「知恵」へと変化させ、自分の手足のように使いこなせるようにすること
これらのことが大切と述べています。
近年、速読や多読、乱読など様々な読書スタイルが生まれているが、
著者は、
まずは1冊の本をしっかりと読むことが基本的な読書の目標と考えており、
前述のスタイルはその先の話とのことです。
そして、1冊に向き合う手法として、
1冊のノートを用いることを挙げており、
この本の主題へと進んでいきます。
本書は
第1章で、ノートの使い方
第2章で、ノートを活かした本の選び方、買い方
第3章で、読書ノートの書き方
第4章で、読書ノートの読み返し方
第5章で、読書体験を充実させるアイデア
付録で、ノートづくりに役立つ文房具
と、ざっくりとこんな流れで書かれています。
この記事では、第5章・付録については割愛させていただき、
第1~4章について話していきたいと思います。
第1章:ノートで「読書体験」をマネジメントする
著者は、
ただの読書を「読書体験」にするためには
「リーディング」だけでは不十分、
「読み方」を変えるだけではなく、
「探し方」「買い方」「活用法」に渡っての読書生活、
つまり自分の「本の付き合い方」を
全面的に変える必要があると述べています。
ノートを用いる読書術に取り組むことによって、
- 読みたい本との確実な「出会い方」
- 自分にとって有益な本を確実に選べる「買い方」
- 理解を促し思考を深める「読み方」
- 手に入れた情報の「活用法」
以上のことが身につき、
この過程を経ることで1冊の本が血肉となっていきます。
さて、気になるノートの使い方ですが、
大きく以下の4つに分けられます。
- 思いつきメモ
- 探書リスト
- 記事のスクラップ
- 読書ノート
少し解説すると、
「思いつきメモ」
→テレビを見ていて気になったことや、
友達と話していて考えさせられた問題、
街を歩いていて目にした現象など、
本に結び付く情報は日常の様々な場面に潜んでいます。
こうした思い付きを一つ一つノートに記していきましょう。
「探書リスト」
→日頃目にする広告や書評記事をはじめ、
他の本で紹介されていた書籍、
友達から教えてもらった本のタイトルなど、
気になる本は片っ端からリストアップしてみましょう。
「記事のスクラップ」
→新聞や雑誌の書評記事のほか、
出版業界や書店のことを取り上げた記事、
本にまつわっる作家や著名人のインタビュー、
文庫や新書に挟まれている出版社の広告など、
「おっ!」と思ったことは、
すべて切り抜いてノートに貼っておきましょう。
「読書ノート」
→1冊の本を読み終えたら、本の抜き書きをしたり、
自分の感想を書いたり、
また、体験を象徴するものを張り付けたりして、
読書体験をノートに封じ込めましょう。
これらのことを1冊のノートにまとめていきます。
「なんだかごちゃごちゃしそう」とか、
「まとめるの大変そう」とか
思われるかもしれません。
ただ、この読書術において大切なのは
情報を一元化しておくことなので、
分冊する必要もきれいにまとめ直す必要もありません。
強いて挙げれば、探書リストは付箋やメモ帳などにまとめて
ノートに挟んでおいた方が良いかなというぐらいです。
情報を一元化するメリットは、
- シンプルで簡単、誰でもできる
- ストレスなく続けられる
- 自由度が高く、自分でアレンジできる
- 情報は必ず1か所に「ある」
- 記入、参照の迷いはゼロ
- 「ごちゃまぜ」だから活用のヒントになる
このようなものが挙げられます。
情報を探すにあたって、1か所にまとめてあると、
「この中を探せば、必ずある」
「この中にないなら、もうない」
こう割り切れるのは、気持ち的に楽でいいなと思います。
さて、ノートに一元化する上でのポイントは以下の5つです。
- なんでもここに書く
- 時系列を守る
- 日付を入れておく
- 速記や略語を駆使する
- とりあえず貼る
簡単でいいですよね。
書き方に決まりはないので、
思ったことをそのまま書いてもいいですし、
きれいにまとめる必要もありません。
書きたいことがあれば何ページでも書いていいし、
何も書かない日が続いたっていい。
こういう自由度の高さが、続けていくうえで気楽でいいなと思いました。
第2章:必要な本を指名買いする「探書リスト」のつくり方
著者は、探書リストを作ってから本を買うことが、
読書術の一部になる理由として
- 目的意識をもって読むことができる
- 自分が本当に読みたい本に到達できる
- 自分の本当の読書ニーズが分かるようになる
以上の3つを挙げています。
「目的意識をもって読むことができる」
→ [探書リストにメモする → 書店で確認する → 買う]
このような段階を踏んで本を入手すると
「何のためにこの本を読むのか」
ということを意識せざるを得なくなる。
「自分が本当に読みたい本に到達できる」
→ 書店に行くと、
興味をそそるPOPや新刊、各種特集コーナーなど様々な誘惑が待ち構えています。
無計画に書店に行ってしまうと、
ついつい衝動買いしてしまう
こんな経験ありますよね(;’∀’)
探書リストを作っておくと、
少なくとも最初はリストの本を探しに行けるようになります、
もちろん、結果的にその本を買わないということもあると思いますし、
隣の本の方がよかったからそっちにした、
ということもあっていいです。
大事なのは主体的に選ぶということです。
人間は、1日で決断できる回数が決まっている
なんていう話も聞きますので、
まずは、自分が気になる本について悩んで、
そのあとで他の本について悩む方が効率よさそうですね。
「自分の本当の読書ニーズが分かるようになる」
→ 日頃、ふと頭に浮かぶ
「日本酒についてのエッセイが読みたいな」
「この人の書いた本があったら読んでみたいな」
といった思い付きをノートに拾い集めてみてください。
その後で、
→その思いつきを形にした本がないか検索する
→本があったら探書リストに書く
→リストをもとに本屋で探す
→手に取り、取捨選択をする
この流れを繰り返すことで、
本当に自分のニーズに合った探書リストが出来上がっていきます。
時々、リストを振り返ってみると、
自分がどんなものに興味を持ってきたのかが
見えてくるようになってくると思います。
第3章:読んだ内容を財産にする「読書ノート」のつくり方
≪読書ノートをつければ読み方が変わる≫
著者はアウトプットを前提とすることで
インプットの質が上がると述べています。
ただ、ズラズラと書いていたのでは、
いずれ嫌になって辞めてしまうかもしれません。
続けることが重要なので、
そうならないようにするために著者が勧めているのが、
「本の抜き書き+自分の感想」
という組み合わせで書いてみるというものです。
記述はできるだけ短く、
かつ、エッセンスは逃さないように
このことを意識して本を読むことで、
抜き書きする箇所は厳選し、
自分のコメントは短い言葉で深い意味を込められる
ようになっていきます。
抜き書きする文章を選ぶときは、
「こことあそこは、同じことを言っているけど、後で読み返したときに伝わるのはこっちの方だな。」
「この印象的なフレーズさえ書いておけば、ダラダラと説明を書かなくても大丈夫だな。」
こういったことを考えながら選んでいきます。
そうすることで、
必然的に何度も読み返すことになりますし、
何度か読む中で
意味がよく分からない言葉や興味のない言葉は
読み飛ばしていけるようになるので、
より、いいところに注力して読めるようになっていきます。
≪読書ノートは「一言」でいい≫
読書の目的は
何かを自分なりに学ぶことで、
自分にとって本当に役立つ知恵や言葉を咀嚼し、
吸収していくことが大切です。
逆の言い方をすると、
自分にとって不要な情報は思い切って捨ててしまってもよく、
必要なことだけに着目し、それを自分の体に落とし込むことが重要
と言えます。
ということは、
読書ノートに書く感想が「一言」だっていいはずなのです。
たとえ一言でも、
自分の本物の言葉が書ければ、
読書ノートを作った甲斐があるというものです。
ただ、書くという行為は
自分の考えを整理することに繋がるので、
例えば、「この人すごい」と思ったときに、
そのまま感想を書こうとすると、
「いや、待てよ。
何がどうすごいのか書いた方が良いんじゃないか?」
といった考えが働き、
案外詳しく書けたりするものです。
要は、
とりあえずペンを取ってみましょう!
ということですね。
第4章:自分のつくるノートの「読み返し方」
≪読書体験から自分の考えをつくる≫
読書ノートを作ることにより、
読書は「読書体験」になります。
端的に言えば、
「本にこう書いてあった」というのが、"情報の摂取”
「本にこう書いてあったのを私はこう受け取った」というのが、"読書体験”
つまり、
「本の受け売りから、
自分の考えへの跳躍を生むツールこそ読書ノート」
と言えます。
読書を「体験」にしておくと、
ブログなどの記事や会話、書評など
様々なシーンで生かすことができます。
≪過去の読書体験を今の読書に援用する≫
読書ノートを作ることは、
本を理解することにも役立ちます。
例えば、1冊の本を読むにしても、
半分もしくは各章ごとに読書ノートに書いてまとめることをしてから、残りを読む。
例えば、より難しい専門書を読むにしても、
入門書的な本を読んで読書ノートにまとめてから、専門書を読む。
こういうプロセスを経ることで、
ただ読むより理解がしやすくなります。
また、同じ作者の別の本を読むときも、
過去作品の読書ノートを振り返ると、
過去の自分の考えや問題意識が再認識できます。
再認識したことで、
「前にこの人の本を読んだときは、
この部分が腑に落ちなかったけど、今はどうだろう?」
このような視点を持って読書することになり、
また違った観点が生まれたりします。
読書ノートに書いた
「抜き書き」は、その時の自分が感じた重要箇所
「コメント」は、問題意識や思想、表現力
が表れています。
月日の経過で自分の考え方や置かれた状況など、
様々なものが変化していきます。
読書ノートを振り返ることで、
こうした自分の変化にも触れることができます。
きっと、同じ本を読んでも違った感想が生まれてくることでしょう。
読書ノートを1冊の本だけで完結させず、
その後の読書体験にもつなげていくことができるようになると、
ただの読書では味わえない体験を
読書から得られるようになると思います。
ぜひ、本書を読んで読書ノートを作ってみてください。
まとめとして
ここまで読んでいただきありがとうございます。
読書を「読書体験」に変えていくための
読書ノートのつくり方から活用方法まで、
私が大事だと思ったポイントを
まとめる形で書かせていただきました。
本書では、この後
第5章で「読書体験を充実させる20のアイデア」
付録として「ノートづくりに役立つ文房具26」
についても書かれています。
こちらについては割愛させていただきますが、
ぜひ本書を手に取って確認していただければと思います。
まあ、強いて一つ取り上げるとしたら、
⑦「ツンドク山」で読みこなし
でしょうか
この話を読むと、
積読に対する考え方が変わり、
罪悪感がなくなります(笑)
また、これに付随して役立つ文房具としては、
「平置き本棚」が欲しくなりましたね。
さて、まとめになりますが、
本書を読んで、私自身
- 読書ノートを作るようになった
- 本の内容が記憶に残るようになった
- 人に紹介する時に伝えやすくなった
といった行動変容を起こせています。
ただ、すべてを取り入れたわけではなく、
取り上げた中でも、ノートに一元化というのはやっていなくて、
ノートには感想や要点をまとめるだけにして、
読書ノートとしての役割だけにしています。
というのも、性格的に本や雑誌、新聞などを
切り抜くという行為があまり好きではなく、
切り抜いてノートに貼るというのは抵抗がありました。
ただ、本書でも
「必要なことだけに着目し、それを自分の体に落とし込むことが重要」
と言っていましたので、無理に取り入れませんでした。
その代わりとして、スマホのメモアプリに
気になったことは入力するようにしていますし、
切り抜かない代わりに写真には残すようにしています。
このように自分の価値観に合わせて代用していくのも、
大切かなと割り切って考えています。
本書に書かれていることは、それほど難しいものはなく、
少しの意識づけで読書を自分の身に落とし込むことができるようになります。
今回の記事は少し長くなってしまいましたが、
この先もブログを続けていくなかで、
読書体験を積み上げていき、
うまくエッセンスを抜き取っていき、
より分かりやすい記事にしていけるように取り組んでいきたいなと
この本を読んで思いました。
そして、いつかこの記事を見て
こんな時期もあったんだなと笑えるようになりたいものです。
今回はここまで!
ありがとうございました。
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